これまたお久しぶりの更新。
「言うは易く行うは難し」というやつです。
少し思うことがあるので投稿。
お題は「こうのとりのゆりかご」について。
これは、熊本県熊本市にある医療法人「慈恵病院」が行っているシステムの1つであり、通称「赤ちゃんポスト」と呼ばれている。様々な事情によりやむなく育児を断念せざるを得ない女性たちが、匿名かつ無料でこの病院に赤ちゃんを預けることができるというものである。
これはドイツの「Baby Klappe」というものがお手本になっている。2000年より、ドイツでは捨て子が当時、社会問題となっており法改正がままらない中施行された。日本では2007年よりこの病院のみで実施し、この6年間で92人赤ちゃんを預かったという。
しかし、ここで1つ課題。それは預けられる人数が予想を超えたことである。この病院の院長は、多くても年に2,3名程度だと予想していたが、実際はその約5倍もの赤ちゃんが預けられたことである。まさに、現代社会の問題を如実に浮き彫りにした。。。。。
施設、人員が制限される中増え続ける捨てられた赤ちゃん。この病院を中心に、「こうのとりのゆりかご」を増やそうという運動が行われている。民間だけでなく、公の組織も赤ちゃん、そして女性を助けようと働きかけているのである。
ちなみに、ドイツはこの制度を廃止し、匿名制でなく、女性と病院における相談員との守秘制にしたのである。守秘制とは、預けられた赤ちゃんが16歳になれば、自分の母親が誰か知る権利を得ることができる、という意味からきている。匿名制を廃止したのは倫理上の問題だからであろう。
【以下私の思うところ】
・「こうのとりのゆりかご」を増やすのは良い事だと思うが、場所を考えなければならない。今は熊本市のみにしかなく、ほとんどの人々にとっては遠いため赤ちゃんを預けることができない、という人も少なくないと思う。これがもし、都市圏に設置されたらどうなるであろうか。(ちなみに、匿名制でなく、守秘制の方が望ましいと思う。)
・また、簡単に増やせというが、その運営費は誰が賄うのであろうか。昨今、お年寄りのため、生活保護のために、という社会福祉の名目で日本の支出に負担がかかっている。これ以上、拍車をかけるわけにはいかないだろう。
1つの案としては、預ける母が毎月or毎年、養育費を払うのはどうであろうか。夫婦が離婚すれば、子供の養育費を片方が支払うのと同じように。
生みたくなくても生んでしまった、という人には辛いことかもしれない。しかし、今の日本にはそこまでお金を回す余裕があるとは到底思えない。払えないから赤ちゃんを預けず殺してしまうor心中する人もきっといるかもしれない。しかし、残念ながら今の私には、そういう人たちに対し何をしてあげればよいか?を考えるほど、力はない。
重いですね。
では、おやすみなさい